キャッシュレス化のメリット&デメリット≪消費者編≫

公共料金の自動引き落としやネット通販など、現金を介さないお金のやり取りは、世間一般に広く浸透していることと思います。しかしお店での買い物となると、現金での支払いが圧倒的に多いのが現状です。

日本ではおサイフケータイが2004年に登場しましたが、10年以上経ってもそれほど普及した印象がありませんでした。ところが2016年の秋、日本でもApple Payが使えるようになってからはLINE PayやAndroid Payなども登場し、モバイル決済が注目を集めるようになっています。

カードやモバイル決済を利用すれば、なんとなく便利になる気はするものの、やはり現金を持ち歩かないと不安だという日本人は少なくないのではないでしょうか。というわけで、今回はキャッシュレス生活を取り入れると、どんなメリットがあるのかを考えてみたいと思います。

メリット

小銭ってかさばりますよね

 

現金を持たなくてよい

現金はかさばるので持ち運びに困ることがあります。小銭でお財布が膨れて重くなるということも少なくありません。銀行口座から現金を引き出す場合、時間帯によっては手数料がかかってしまいます。また、大きなお金を持ち歩くことで盗難の心配も増します。

その点、クレジットカードや電子マネーなら、お財布に入れておく枚数が極端に増減することはありません。またおサイフケータイやApple Payを利用すれば、財布を持ち歩く必要もなくなります。クレジットカードの場合、紛失や盗難で不正利用されたとしても、届出日から60日以内に利用された代金については、カード会社が負担してくれます。また記名式の電子マネーには残高が補償されるものがあります。

現金ではこのような補償がなく、万が一、盗難の被害に遭ったら取り戻す術はほぼ皆無です。「カードにはカードの不安がある」という声もあるとは思いますが、現金を持たないだけで得られる安心…視点を変えると、キャッシュレス生活がちょっと素敵に見えてくる気がします。

ポイントがつくことが多い

例えば2017年2月現在のゆうちょ銀行の通常預金の金利は0.001%。10万円を1年間預けても利息はたったの1円です。でも電子マネーnanacoなら100円(税抜)の買い物で1ポイントが貯まります。

nanaco は1ポイント=1円分の電子マネー交換できるので、スーパーやコンビニで買う生活必需品をnanacoで支払い、1年間で10万円分利用すれば1000円分のポイントが貯まる計算です。現金ではこのようなメリットはありませんので、どうせ支払うなら電子マネーを使った方がお得です。

社会的信用をカードで示せる

クレジットカードを持つためには、カード発行会社の審査を受けなければなりません。住所や勤務先の情報を提出し、支払い能力が認められないと発行されませんよね。また支払いが滞っている場合や限度額を超える場合にはカード払いを受け付けてもらえません。

クレジットカードで支払いができるということは、一定の信用をカード会社から得ていることの証明になります。ポストペイ型のカードもクレジットカードに付随して発行されているものなので、同様の信用を得ていることをカード1枚で示すことができます。

利用履歴が自動的に残る

クレジットカードや電子マネーは利用履歴が自動で蓄積されていきます。ちょっとした買い物、例えば自販機で飲み物を買っても記録漏れが発生することはありません。またマネーフォワードのような家計簿アプリを利用すれば、銀行やカードの利用履歴・残高を自動で取得して家計簿を作成してくれるので、現金のように手入力する必要もありません。便利なツールを上手に利用すれば、手間をかけずに家計を管理することができます。

デメリット

カードだと心配なこともあります

どの店でもカードが使える保証がない

日本では現金以外の支払い方法に対応していない店舗がまだまだ多いのが現状です。また自分が所有しているカードに対応していなければ利用できないため、必ずカード払いを利用できる保証がありません。欲しいものを欲しい時に必ず手に入れられる安心感がカードにはないという点が、一番のデメリットだと思います。

経済産業省は2020年の東京オリンピックに向けて、キャッシュレス社会の実現のためにさまざまな施策を講じています。今後、現金以外を受け付けない店舗は減っていくと思われますが、あらゆるカードに対応できるようになるには相当な時間がかかると予想します。

使い過ぎが心配

現金と違っていくら使ったかを把握しにくくなるため、使い過ぎが心配という声をよく聞きます。確かに財布の現金と相談しながら買い物する場合に比べると、際限なく使ってしまいそうな不安はありますよね。

しかし現在はスマホが普及し、家計簿アプリなどを上手に使えば、いつでもモバイル端末で利用状況が確認できます。またプリペイド型の電子マネーはチャージの上限を2~5万円に設定しているものが多く、残高を超える支払いはできません。一昔前に比べると使い過ぎの心配は少なくなっていると思います。

まとめ

改めて確認してみると、クレジットカードや電子マネーによる支払いは、現金に比べてメリットが多いと感じます。ただ、大規模なお店だと躊躇なく利用できるカード払いも、「小規模店舗では使えないのではないか?」とか「店員に嫌がられるのではないか?」とか、いろいろ気になってしまうものです。

たとえ利用できる店の数が増えても、店員がいい顔をしないようでは利用者が増えることはないでしょう。キャッシュレス決済を日本で普及させるためには、店舗がクレジットカード決済や電子マネー決済を、現金よりもメリットのある支払方法と認知することが必要なのかもしれません。