福利厚生サービスにコンタクトレス食事券が登場

オフィス街のビジネスマン

新学期もスタートしてお正月気分が抜けてくる今の時期、就職を控えた学生さんは研修やインターンなどで新社会人への準備を始める頃かもしれません。ところで就職先の企業について気になるのは、福利厚生制度だったりしませんか?

独自に個性的な制度を設ける企業がある一方で、福利厚生代行サービスを利用している企業も少なくありません。特に主流となっているのは、提携する全国何万店ものホテルや娯楽施設等を、割引価格で利用できるようにしたパッケージサービスです。旅行代金以外にも、スポーツクラブやショッピング、育児・介護サービスなどでも会員特典が受けられ、そのサービスの種類は多岐にわたります。

しかし年間の利用率は30%程度と言われており、あまり活用されていないのが現状のようです。そんな中、とある福利厚生サービスの会社が電子マネーの仕組みを利用して、画期的なサービスをスタートさせています。

食事補助の福利厚生サービス「チケットレストラン」

チケットレストラン食事券目印の加盟店ステッカー

非常に満足度の高い福利厚生サービスとして、特に大企業での採用が多く見られるのが、食事代を補助する「チケットレストラン」です。外資系企業バークレーヴァウチャーズが運営するサービスで、全国のバラエティに富んだ加盟店を社員食堂のように利用できる食事券を発行しています。

世界では約 66 万社の企業・公共団体、 4,100 万人の利用者がおり、140 万を数える加盟店で利用されているそうです。日本での導入実績も2,000社以上、15万人の利用者を誇っています。

導入企業のメリット

国税庁の確認のもと、非課税で運用できるルールを採用

企業が従業員に対して非課税で食事補助をするためには、補助の内容が食事に限定されており、管理・証明ができることが条件になるそうです。そのため現金やプリペイドカード等による食事補助は、税務調査で指摘を受けるケースも多いとか。

「チケットレストラン」は所得税の基本通達に基づいて、非課税運用を可能にするルールを定めています。1つは会社支給額に対して従業員が同額以上を負担すること。もう1つは企業側の負担額について、従業員1人につき毎月3,500円(税別)を上限とすることです。

食事券の対象はあらかじめ飲食物に限定されています。アルコール類やタバコも対象外なので、コンビニでの利用も問題はありません。

【参考】国税庁ホームページ:https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/shotoku/05/04.htm

運用業務は従業員に食事券を配布するだけ

この食事券は希望者のみへの支給も可能で、1名から利用できます。直接の雇用契約がある従業員であれば、支給の対象にすることができます。月に一度、食事券を対象従業員に配布するだけの作業なので、運用は簡単です。

満足度の高い福利厚生で人材確保・定着を図れる

食事券を利用できる加盟店には、全国展開している大手飲食チェーンやコンビニが多く含まれており、地域格差の軽減が図られています。利用できる店舗が多いこともさることながら、発行した食事券の利用率は驚異の99%以上!利用者の満足度の高さがうかがえます。

チケット利用者(従業員)のメリット

和食レストランで食事する男性

従業員がチケットを購入する際、会社が最大50%を補助

このサービスを利用すると、例えば7,000円分の食事券が3,500円で購入できます。元気に働くためにも昼食はしっかり摂りたいですし、会社から毎月3,500円の補助が受けらるのなら、ちょっと豪華なランチにも行く気になりますね。

飲食店やコンビニなど利用できる店舗の種類が豊富

食事券が利用できれば、同僚と連れ立ってちょっとリッチなランチに出かけたり、お気に入りのお店で親睦を深めるきっかけにも利用できます。また加盟店は会社周辺のレストランだけでなく、大手コンビニやカフェなど全国55,000店以上で利用できるので、例えば出張先や駅構内のコンビニでも食事券が使えます。

加盟店をリクエストすることもできる

近隣の行きつけの飲食店が加盟店でなかった場合、専用のホームページから加盟店の開拓依頼ができます。食事補助を目的とした福利厚生制度のため、ランチ営業をしていて勤務先の近隣の店舗であることが条件になりますが、交渉結果の報告も貰えるシステムになっています。

チケットレストラン加盟店のメリット

近隣の企業と間接的に提携できる

お店がする準備は、店頭やレジ周辺などのお客様に見えやすい場所にステッカーを貼ることだけ。加盟店になるだけで運営会社のホームページにもお店の名前が掲載されます。

「チケットレストラン」導入企業の従業員は、食事券が使えるお店を優先的に利用しようとするので、自動的に新規顧客の獲得にもつながります。また会社から補助が出ている分、いつもより高めのランチを注文したり、一品追加したりするお客様が増える可能性もあります。

登録費・月会費・解約費等がなく、手続きも簡単

手数料は完全成功報酬型で、「チケットレストラン」の利用が無い月は請求が発生しません。料金の回収も簡単で、利用客から受け取った食事券を取りまとめて運営会社に郵送するだけ。運営会社に到着してから最短20日で、加盟店手数料を差し引いた金額が指定口座に振り込まれます。

2016年4月から電子食事カードもスタート

チケットレストラン タッチの加盟店と目印のステッカー

昨年の春からは電子マネー型の「チケットレストラン タッチ」が登場しています。これは紙の食事券で提供していた「チケットレストラン」に加えて、新たに電子食事カードとしての提供を開始したもの。NTTドコモが推進する電子マネー「iD」のリーダー/ライター(読み取り機)を利用し、プリペイド型の電子カードとして提供されます。

導入企業のメリット

月々の食事補助金額が専用ポータルから発注でき、自動的にカードへチャージされます。そのため、これまで毎月必要だった食事券の配布が不要になり、事務作業が軽減されます。

カード利用者(従業員)のメリット

紙の食事券は会計の際にチケットを切り離し、支払いに使う分だけ店員に手渡さなければなりませんでした。でも電子カードなら端末にカードをかざすだけで支払いができます。また、スマートフォンアプリによる利用情報の確認や設定、GPS 機能を使った加盟店探しもできるので、より便利で使いやすくなります。おサイフケータイ対応の携帯電話で使うことも可能です。

チケットレストラン加盟店のメリット

既に「iD」端末が設置されている店舗なら、新たに機器を用意する必要がありません。また自動的な精算が可能になり、チケットの集計や送付作業も不要になります。

チケットレストラン タッチによる売上は、「iD」やクレジットカードの売上と合わせて振り込まれます。当然、売上によって送客サービス手数料が発生しますが、登録口座から自動引き落としになるので、こちらも手間がありません。

進化したハウス電子マネーシステム

電子マネーで現金が不要に

「チケットレストラン タッチ」は残高管理の仕組みとして、富士通エフ・アイ・ピーと凸版印刷が共同で運営する「サーバ管理型電子マネーサービス」を採用しています。さらに決済の仕組みについてはNTT ドコモの「iD」ブランドと連携しているので、「iD」の加盟店なら新たな決済端末を用意する必要もなく、従来どおりの運用で「チケットレストラン タッチ」の対応が可能になりました。

これまでの「サーバ管理型電子マネーサービス」はカードに印刷されたバーコードを読み取り、ネット上に保管されている情報を照会するタイプでした。しかし決済の仕組みに「iD」のコンタクトレス決済機能を利用することで、カードを端末にかざすだけで支払いができるようになります。また「iD」はこれまでポストペイ(後払い)型で展開してきた電子マネーですが、これを機にプリペイド方式での提供も始めました。

まとめ

既存の技術を組み合わせることで、さらに新時代の仕組みを実現したバークレーヴァウチャーズ。電子食事カードは既に全国30,000店以上の店舗で利用が可能です。同社はさらなる加盟店の開拓にも力を入れており、昨年末には全国のファミリーマートで「チケットレストラン タッチ」の利用を開始したと発表しています。

従来の食事券に比べて利便性の向上が期待できる電子食事カードは、ユーザーのニーズにマッチしており、他の分野での応用も可能と考えられます。この新しいチケットサービスは、今後いろいろな場面に取り入れられていくのではないでしょうか。

チケットレストラン:http://ticketrestaurant.jp/
サーバ管理型電子マネーサービス:http://www.fujitsu.com/jp/group/fip/solutions/industry-solutions/retail-solution/giftcard/