リテールテックJAPAN 2017に行ってきました!

東京ビッグサイトの会場入り口

ピピッとチョイス編集部です。2017年3月7日~10日まで開催されていた第33回流通情報システム総合展「リテールテックJAPAN 2017」に行ってきました。日本経済新聞社が主催し、流通・小売業で活躍が期待される最新のIT機器やシステムを展示・発表するこのイベントは、今年も4日間で10万人を超える来場者で大いに賑わいました。

決済システムの動向

4日間で10万人が来場しました

各社さまざまなサービスを展示していましたが、特にクレジットカードや電子マネーなど、導入する支払方法によって複数必要だった端末を1台に集約したマルチ決済端末や、それに付随するサービスの開発を進めている企業が多くありました。

また一方で、指紋や手指の静脈、顔などの情報を利用した生体認証決済も研究が進んでいるようです。先日世界中を驚かせた「アマゾンGo」のように、レジを必要としないお店の構想を発表し、リアル店舗だけでなくネットショップでも指静脈認証で支払いができるシステムを展示している企業もありました。

シンクライアント決済

決済処理やセキュリティ対応をサーバーに移管し、決済端末には必要最低限の性能にとどめることで、強固なセキュリティとコストの抑制を図るシンクライアント方式の決済システムにも注目が集まっています。

一般社団法人日本ICカードシステム利用促進協議会では、HCE(Host-based Card Emulation)技術を使ったモバイルシステム開発のガイドラインの作成を開始し、HCEについてのレクチャーを行っていました。HCEとは、NFC(非接触ICカード)の技術の1つです。これまでICチップに書き込んでいたクレジットカード等の情報をクラウド内に格納し、NFCスマートフォンで決済する際にはサーバー上の認証情報を読み込むことで、非接触ICカードと同様の働きをさせることができます。

この技術を利用すれば、重要度の高い情報をモバイル端末に保管することがなくなります。そのため端末はこれまで必要だった高いセキュリティ機能が不要となり、コストを抑えることもできます。ただ、現状では商用利用の実績が極めて少なく、従来型のNFCサービスとの共存など検証が必要な課題も多いため、同協議会はHCE開発ガイドラインを作成することで、HCEの商用化の後押しを図るとのことです。

マルチ決済端末

ICカードやバーコードなど、さまざまな決済を1台でこなせる端末も多数紹介されていました。現在は利用できないブランドも順次対応予定としているところが多く、自動販売機でも現金以外の支払方法にマルチに対応できるサービスの展示もありました。今後ますます現金以外の支払方法が便利になりそうです。

生体認証

指紋による決済や顔認証システムなど、生体認証の分野も活発に開発が進められています。指紋決済システムは日本だけでなく海外の企業も出展していました。今まで銀行などで採用されていた手のひら静脈認証なども、今後流通・小売業界で活用されていきそうです。

生体認証を活用すれば日常的に手ぶらで買い物ができたり、ホテルの客室ドアのカギとして利用したり、応用できる場面もいろいろと想定されています。また万が一、震災などで身分を証明するものを失ってしまった場合にも、書類の発行などに手間取らずに済む可能性が高いです。安心かつ快適に生活できる社会に貢献する技術として、今後の発展に注目です。

インバウンド対応

訪日外国人対応を念頭に置いた機器もたくさん紹介されていました。免税書類を簡単に発行できるシステムは、POSレジ連動型やタブレットタイプなど、店舗の状況に柔軟に対応できるよう工夫が凝らされており、外貨両替機は今後リリース予定のコンパクトなコンビニATMサイズが出展されていました。また外貨で支払いができ、お釣りは日本円で支払われる機械なども展示されており、支払のグローバル化も着々と進んでいるようです。

AliペイやWeChat Payといった中国人観光客をターゲットにした支払方法も、複数の企業が展示していました。これらはタブレット端末を利用して安価に導入できるものが多く、アプリを利用した販促サービスや、帰国後もネットショップに誘導できる仕組みを兼ね備えるなど、決済に付随したサービスも魅力的でした。

スマートフォンやタブレットの活用

スマートフォンを活用したシステムやサービスも

タブレットやスマートフォンを活用し、比較的安価で手軽に導入できるシステムもたくさん紹介されていました。iPhoneやiPod touch等に装着して使うRFIDリーダー/ライターや、スマホに表示したQRコードで支払いを可能にするサービスなど、モバイル端末の活用分野も広がっています。

POSレジとタブレットを連動させて前捌きを可能にしたり、和菓子の断面図をタブレットに表示することで、より分かりやすい商品説明を可能にしたり、接客のスタイルにも革命が起こりそうな活用方法が紹介されていました。

アプリ開発

お客様へのアプローチを可能にするスマホアプリも多数紹介されていました。電子レシートを活用したり、オリジナルアプリが従来よりも短時間かつ安価に作成できたり、バリエーションも豊富です。10代・20代のスマートフォン普及率はおよそ9割と言われています。また50代の普及率も6割を超えており、手軽に利用できる販促アプリの需要は今後も高まることが予想されます。

まとめ

ロボットが接客するブースも多くありました

今すぐ導入可能な便利なサービスから、ロボットやAIを利用した開発中の技術まで一堂に会したリテールテックJAPAN2017。この展示会では活発に名刺交換が行われており、企業同士の連携を加速させる場にもなっていました。

顧客の動向をデータ化し、適切に分析することで無駄をなくしたり、人工知能やロボットを利用して人手不足を補ったり・・・さまざまな技術とアイデアでより良い顧客との関係づくりや労働環境の整備に寄与する技術が、これからの流通・小売業界をどのように進化させていくのか?非常に興味深く、期待するところです。

ピピッとチョイスでは、今後リテールテックで出会ったユニークなサービスを中心に、順次ご紹介していく予定です。どうぞお見逃しなく!