ポイントの誘惑~小規模店舗でも取り入れられる“したたか”な戦略とは?

皆さんは大手コンビニや製パン会社が行なっているキャンペーンはお好きですか?パンやスイーツに貼ってあるシールを集めると食器などが必ずもらえる、あのキャンペーンです。大量のシールを根気良く集める自信がない私にはチャレンジする勇気もありませんが、熱心にシールを集めている人は身近に結構いたりします。

「必ずもらえる!」とは言っても、何十枚ものシールを集めるためには、足しげくお店に通って対象商品を買い続けなければなりません。数ヵ月にわたるキャンペーンだとしても、普段からスイーツやパンを買う習慣のない人にとっては、なかなか高いハードルです。それなのに私の周りにいる人たちは、こぞってシールを集めています。

キャンペーンにつられる心理

景品はお皿や食器が多いです

例えば某コンビニのキャンペーン。彼や彼女は一度シールを集め出すと、他のコンビニには目もくれず、少し足を延ばしてでもシールがもらえる店に行きます。そしてシールを手に入れるためにランチを調達し、さらにスイーツも手に取ってしまいます。(たとえ周囲にダイエット宣言をしていたとしても‼)

そして私がたまたま手に入れたシールを誰かに譲ろうとすると、すぐさま争奪戦が勃発します。その時の目の色の変わりようと言ったら本当に凄まじく、最近は一人ずつにこっそり渡すようにしているくらいです。しかし、それほどまでに彼らの執着心をあおるキャンペーンには、一体どんな魅力が隠されているというのでしょうか?

シール収集にかかるコスト

100円の商品に1枚シールがつく場合、40枚集めるためには4000円の出費をしなければなりません。景品のデザインが気に入って何が何でも欲しいというなら話は別ですが、単純にキャラクターの絵がついた皿やボウルで良いのなら、食器を扱っているお店で買った方が時間もかからず、安く手に入れることができることでしょう。

そう考えると、景品よりも「シールを集める」という行為自体に魅力があるのではないかと思うのです。あの手この手でシールを集め、必要枚数に到達した時の達成感。さらに苦労して手に入れた景品のありがたみは、平凡な日常に彩りを添えてくれます。そしてその恍惚感が媚薬のように作用して、人々を引き寄せてしまうのではないでしょうか。

人の心理を巧みにあやつる“戦略”

カラフルなサンドイッチ

また同じ商品を買うのであれば、お得感のあるモノを選びたいと人は考えます。毎日、朝食用にサンドイッチを買うのなら、シールが自動的に集まって、後々皿に変わる方が得であるのは間違いありません。その結果、お店にはお客さんが集まって、客単価も上がります。…なるほど、大量の景品を用意して、対象商品にシールを貼るコストをかけたとしても、そこには十分な価値があるわけです。

「必ずもらえるキャンペーン」は、人の心理を巧みに利用した“戦略”と言えるでしょう。しかし資金力のある大企業でないと、このような施策を取り入れることは難しいのが現状です。

電子マネーでも囲い込みはできる

カードやスマホで支払う電子マネー

ところで、同じような施策は電子マネーでも行われています。例えばnanacoやWAONのような電子マネーは、支払い金額に応じて必ずポイントが貯まります。ポイントは電子マネーに交換できるので、たくさん使えば使うほどキャッシュバックされるイメージです。シールのキャンペーンと違って有効期限は年単位なので、慌てて集める必要もありません。ただし使える店舗の大多数が系列店で、ユーザーにとっての利便性には若干の不満が残ります。

その点、楽天Edyは使える店がとても豊富です。コンビニに限ってみても、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップ…などなど、使える店を選びません。また発行枚数が7800万枚と非常に多いのも特徴的。nanacoの約3800万枚に比べるとケタ違いと言えるでしょう。

楽天Edyが他の電子マネーと異なる理由

店舗が楽天Edy決済を導入すれば、顧客は楽天スーパーポイントを貯められるので、小規模のお店でも顧客を囲い込むことができます。約8000万人もの楽天会員が一気にターゲットになるだけでなく、楽天Edyが独自に企画している利用促進キャンペーンも必然的に適用されるのですから、メリットは豊富です。

ちなみに楽天スーパーポイントの加盟店になれば、ユーザーは現金払いでもポイントを貯めることができます。わざわざ楽天Edyの加盟店にならなくても同様の効果は見込めるのですが、この場合、お店は顧客に付与するポイント相当の料金を支払わなければなりません。

ところが楽天Edyなら、支払いで付与されるポイントは楽天が負担するので、売上が目減りしないのです。楽天ポイント加盟店になったところで決済方法の種類は増えませんし、いずれにせよ初期費用や端末利用料がかかることを考えると、楽天Edyを導入する方が断然有利ではないでしょうか。

人が生まれながらに持つ収集癖を利用する

子犬はおもちゃが大好き

飼い犬が靴下やおもちゃを拾って自分の小屋に貯め込むことがあります。自然界で生きる動物の場合、いつ食べ物が手に入れられるかがわからないため、余った食料を隠して後日掘り起こす習性があり、どうやらその名残だと言われています。

ちなみに人間にも同様の本能が残っているそうです。主に狩猟に出ていたのが男性だったこともあり、統計的には女性より男性の方が収集癖のある人が多いとか。確かに子供の頃、ビックリマンシールを大量に見せびらかして胸を張っていたのは、決まって男子でした。(笑)

何かを集めるという行為に惹かれてしまうのは、人間の一種の性(さが)なのでしょう。ポイントカードは人の本能を呼び覚まし、自然と人を惹きつけます。普段あまり意識していないだけに少々口惜しい気にもなりますが、人々がせっせとポイント集めに勤しんでいる現実は否定できません。

まとめ

店独自で紙のカードにスタンプを押し、割引や景品などの特典をつけたとしても、それなりの効果は期待できると思います。しかし大企業が市場を席巻している世の中で、町の小さな商店が楽天Edyを導入し、楽天が企画するキャンペーンにあやかりながら集客するという構図…そこに見え隠れする“したたかさ”にはちょっと憧れてしまいます。

電子マネーの需要は拡大傾向にあります。多様化する支払方法に対応するため、決済端末にもいろいろなタイプが登場しており、クレジットカードだけでなく電子マネーやバーコード決済にも対応する機種が続々登場しています。どうせ同じコストをかけるなら、付加価値のあるものを賢く選択したいものです。