中国人に大人気のスマホ決済を日本で導入する意味はあるのか?

2015年の流行語大賞に輝いた「爆買い」。中国人観光客が大量の商品を一度に買っていくことで大きな話題になりました。ところが2016年は家電量販店や百貨店の売り上げが落ち込み、今や「爆買い」が話題になることもありません。

インバウンド需要がどうのと言っているけれど、そろそろ中国人観光客の数は減っていくのではないか?…そんな風にお考えの方は、中国人向けの決済方法なんて必要ないとお思いかもしれません。でも、最近やたらと「Alipay(アリペイ)」や「銀聯(ぎんれん)カード」が使えるお店が増えていると思いませんか?これは一体なぜなのでしょうか。

統計から見る外国人旅行者の動向

訪日観光客数と旅行消費量は右肩上がり

観光庁:2017年1月17日発表のプレスリリース資料より

2017年1月17日、観光庁から昨年の訪日外国人消費動向調査の速報値が発表されました。それによると、2016年の訪日外国人旅行者数はおよそ2403万人。そのうち約637万人が中国からの来日でした。外国人旅行者の4人に1人は中国人ということになります。

一方、2016年の訪日外国人全体の旅行消費額は3兆7476億円と推計されています。2011年は8135億円だったので、5年で4.6倍に拡大している計算です。旅行者数も順調に増えていることから、旅行消費額の増加傾向は今後も続くことが見込まれます。

全体の4分の1を占める中国人

中国人旅行者数は637万3,000人。前年比27.6%の伸び率です。2016年の旅行消費額(速報)は中国が1兆4,754億円と全体の39.4%を占めています。爆買いが下火になったとはいえ、2015年の1兆4,174億円を上回っており、全体の消費額は増加傾向です。一方、中国人の一人当たりの旅行支出は23万1,504円で、前年に比べ18.4%減少。とは言え、一人当たりの支出額が減っても、それを上回る率で中国人旅行者が増えており、今後も日本での旅行に費やされるお金は増えていくと予想してよいでしょう。

一人当たりの支出額が減った要因としては、2016年4月から中国の関税が引き上げられたことや、中国人旅行者にリピーターや中間所得層が増え、高級品より日用品に関心が向くようになったこと、日本の通販サイトから購入する越境EC(国境を越えた通販)の利用増加などが考えられます。

「爆買い」では家電やブランド品に集中していたニーズが、比較的安価な“買い物”や、食べ物や温泉、景色などを楽しむ“体験”に移行していることも要因と言えるでしょう。事実、訪日中国人観光客の半数はリピーターと言われています。日本を訪れる回数が増えるにつれて、人々の関心が大都市から地方へ、高額商品から日用品へと移っていくのは必然ではないでしょうか。

中国人が普段から利用するスマホ決済

スマホ利用者は増加傾向

中国人観光客がこれからも増加し、百貨店や家電量販店から小売店へ人が流れていくと仮定すると、今後は小規模店舗を訪れる可能性が高まります。なるべく自店で快適に買い物や飲食を楽しんでもらうためには、中国人が普段から利用している支払方法を取り入れるのが得策です。

中国では現金よりもカード払いが主流で、最近はスマホを利用した支払方法が人気です。特に「Alipay」と中国版LINEとも言われるSNSによる「WeChat Pay」が普及しており、この2つが中国国内の9割のシェアを持っています。いずれもスマホアプリに銀行口座やクレジットカードを紐づけ、会計では画面に表示されたQRコードを読み取ることで決済ができます。

「Alipay」とは

中国の通販最大手アリババグループの「Alipay」はVisaやMasterCardを含む中国国内の170の金融機関と業務提携し、国内外に決済サービスを提供しています。PIN認証により表示された「Alipay」のQRコードをレジにかざすことで決済を完了します。

「WeChatPay」とは

中国版LINEとも言われる「WeChat」は中国最大のSNSです。この「WeChat」が提供する「WeChat Pay」はスマホアプリにQR表示コードを表示させ、あらかじめ登録してある銀行口座からの引き落としを可能にします。

全国で「Alipay」を導入したローソン

ローソンでのAlipay利用イメージ

大手コンビニチェーンのローソンは、2017年1月24日から全店舗(約13,000店)で「Alipay」の取り扱いを開始し、このほど導入から13日間の利用状況を発表しました。それによると、2月5日までの累計利用件数が5万2,000件を超えており、観光客数の多い札幌、東京、大阪、京都、福岡、沖縄を中心に、全都道府県の店舗で利用実績が確認されています。

購入商品は牛乳やおでん、肉まん、飲料水など、日本滞在中に消費される商品が中心でしたが、平均客単価は800円~900円で、ローソン全体の約1.6倍と高額になったことも特徴的です。使い慣れた支払方法が利用できる安心感もあり、財布のヒモが緩む可能性が高いと言えるのではないでしょうか。

 これ一つですべてに対応できる「NIPPON PAY」

日本初のマルチ決済 NIPPON PAY

「Alipay」と「LINE Pay」にはいち早くリクルートの「Airペイ」が対応していましたが、「WeChat Pay」を利用するためには別の決済サービスを利用しなければなりませんでした。また、一般的なスマホ決済サービスはそれぞれに対応したアプリを選択しなければなりませんが、いずれも似たようなQRコードが表示されるためにアプリの選別を瞬時にするのは困難です。判別する際には言葉の壁が邪魔をしてコミュニケーションが取りづらく、かえって処理時間がかかってしまうなどの問題もありました。

そんな問題を解決できる日本初のサービスが、2017年1月11日から登場しています。その名も「NIPPON PAY」。タブレット端末を利用し「WeChatPay」と「Alipay」が1つのアプリで利用できるサービスです。

特徴的なのは自動判別機能。エンドユーザーのQRコードを読み取ると、自動的に「WeChatPay」と「Alipay」を識別します。利用する決済の種類を店員が判別する必要がなくなるため、スピーディーなスマホ決済が可能です。今後は「LINE Pay」などにも対応する予定があり、「NIPPON PAY」1つでさまざまなスマホ決済ができるようになります。

リアル店舗でもネットショップでも利用することができ、タブレット端末を用意すればすぐに導入ができます。現在はAndroid アプリのみですが、2017年3月からiOS版の提供も予定されています。もちろんPOSシステムとの連携も可能です。

専用タブレットお試しキャンペーンは3/31まで

期間中に「NIPPON PAY」を申し込んだ先着1万店の加盟店には、申込みから1年間、決済手数料が無料で利用できるキャンペーンを実施中です。さらに専用タブレットを実質無料で配布中。初期費用をかけず、決済手数料もかからずにスマホ決済を導入するチャンスです。タブレットの在庫がなくなり次第終了とのことですのでお急ぎください!

【キャンペーン概要】
<対象>
・2017年3月末迄にお申し込みいただいたNIPPON PAYインバウンド向けマルチ決済サービスの加盟店
<対象店舗数>
・先着1万店舗
<実施期間>
・2017年2月8日(水)~2017年3月31日(金)

NIPPON PAY:http://nippon-pay.shop/

まとめ

ここ数年百貨店や家電量販店がターゲットに定めてきた中国人観光客。その関心はマクロからミクロへ動いており、インバウンド需要の波は小売業や飲食店にじわじわと押し寄せる気配があります。中国人旅行者を顧客として獲得する仕組みの1つとして、スマホ決済を取り入れることは、売上UPに貢献する有効な対策だと思います。ということで、ピピッとチョイス的結論。中国人向けスマホ決済を日本で導入する意味は”アリ”です。

特に「WeChat Pay」は「Alipay」に比べると日本での認知度がまだまだ低いので、早い段階で導入することが他店との差別化にもつながると考えられます。決済手数料が1年間無料のキャンペーンを利用すれば、コストをかけずに導入ができ、今後継続する価値があるかどうかの判断にも役立つのではないでしょうか。