QRコード決済の次は生体認証?中国の実情と日本のサービスについて

こんにちは、ピピッとチョイス編集部です。中国は今や押しも押されぬ経済大国の様相を呈しています。2017年には評価額が10億ドル(約1250億円) 以上で非上場のベンチャー企業、通称「ユニコーン企業」の数がアメリカを抜いて世界第1位となりました。香港にほど近い広東省・深センはアジアのシリコンバレーと呼ばれ、中国のハイテク産業をけん引しています。

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フィンテック先進国としての中国

中国では2014年頃からQRコード決済が普及し始め、現在はキャッシュレス先進国と称されるほどの発展を遂げています。無人店舗や顔認証決済の実用化などにも積極的です。

イオンは中国の技術系企業と合弁会社を立ち上げ、日本ではなく中国国内でAI管理の無人店舗の開発を進めています。これはキャッシュレス決済が日常的に利用される中国の方が、開発に有利と判断した結果なのかもしれません。

<参考>
日本経済新聞:AI管理の無人店舗、イオンが開発 中国で合弁 (2018.3.18)

アリペイの「顔認証決済」

中国のQRコード決済普及の立役者「支付宝(アリペイ)」は、顔認証による決済システムを開発し、実用化にこぎつけました。杭州ケンタッキー・フライドチキンKPRO店には、アリペイによる顔認証決済「Smile to Pay(笑顔決済)」が導入され、財布やスマホがなくても決済ができるようになっています。

「Smile to Pay」は自販機に内蔵された3Dカメラでユーザーの顔を解析認証し、アリペイのアカウントと紐づける方式を採用しています。髪型や化粧などで登録した写真と異なる外見を装っても、本人かどうかの確認が可能です。顔の識別後に携帯電話の下4けたの番号を入力すると決済が完了します。

セルフレジにも顔認証

武漢のスーパーに設置されたセルフレジにも顔認証決済が導入されています。画面の指示に従って商品バーコードをスキャンすると、商品データが一覧に表示されます。決済は支付宝(アリペイ)に紐づけた携帯電話番号を入力し、「支払い確認」をタッチすると、バーコード決済もしくは顔認証決済を選択できます。顔認証を選択した場合、機械が撮影したユーザーの顔写真が画面に表示され、「支払い」ボタンをタッチするだけで決済が完了します。

日本でも開発が進む生体認証技術

日本でも以前から生体認証の研究は進められています。既に多くの銀行ATMには静脈認証が取り入れられていますし、瞳を利用した虹彩認証は富士通製のスマホ「arrows」シリーズにも搭載されています。生体認証を決済に取り入れる動きも出てきています。

NECが開発する顔認証システム

NECは30年の長きにわたり、高度な顔認証技術を開発しています。2017年にアメリカの国立標準技術研究所(NIST)が実施した動画顔認証技術のベンチマークテストでは、認証精度99.2%を叩き出し、性能第1位を獲得しました。

「超スマート社会(Society 5.0)」の実現を目指して2018年10月16日~19日に開催されたCEATEC  JAPAN 2018では、「CEATEC AWARD 2018 トータルソリューション部門」の準グランプリを獲得しています。

NECの顔認証システムは、既に国内外のセキュリティ管理やコンサートの入場管理に利用されています。一般的なWebカメラでも利用できるため、専用の装置を必要としません。今後は顔認証による出退勤管理や顔認証決済による無人店舗への展開も想定されています。

富士通

富士通は顔認証と手のひらの静脈認証を組み合わせた決済システムを開発しています。顔の特徴の抽出かかる時間を短縮し、手の静脈と組み合わせることで、高度な認証制度を安定供給できるように進化しました。

2018年10月にはギリシャ・アテネで開催された国際会議「ICIP 2018 (International Conference on Image Processing 2018)」で発表し、グローバルなアピールを行っています。なお、この技術は2020年度中の実用化を目指しています。

LIQUID Payの指紋決済

ベンチャー発の指紋決済システム「LIQUID Pay(リキッドペイ)」は、ハウステンボス会員向けの「ハウステンボスマネー」や、経済産業省が推進する「おもてなしプラットフォーム」にも採用されています。タブレットを利用したLIQUIDレジと組み合わせることで、指紋に現金をチャージしたりポイントを指紋に付与したりすることができます。

LIQUID Payを運営する株式会社Liquidは、オフィスやマンションの鍵として指紋を利用するLIQUID Keyや、顔認証を利用して本人確認業務をオンラインで完結させるLIQUID eKYCなど、新たなテクノロジーを開発し、活躍の分野を広げています。

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既に実用化されている無人決済

アメリカではネット通販大手アマゾンがシアトルに無人コンビニ「Amazon Go」をオープンさせ、世界中から注目を集めています。日本でも無人店舗の実用化に向けて研究が進められており、実証実験を実施したり試験的に新システムを導入したりする店舗が登場しています。

トライアルのスマートストア

福岡に本社を置く株式会社トライアルカンパニーは、2018年2月に日本初のスマートストア「トライアル アイランドシティ店」をオープンしました。カートに備え付けられたタブレットにはレジに準ずる機能があり、ほしい商品のバーコードをスキャンしてカゴに入れれば、商品リストが作成されていきます。

欲しい商品をすべてカゴに入れたら、カート専用レーンに進んで店員さんにカートのバーコードを読み取ってもらうと、入店時にスキャンしたオリジナル電子マネーから代金が支払われます。

トライアルのスマートストアには約700台のカメラが設置されており、来店者の人数や性別や年齢といった属性データを収集しています。また陳列棚をモニタリングして、店頭の商品が少なくなるとスタッフがすぐに補充できる体制を構築しています。

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ローソン

ローソンは公式アプリにローソンスマホペイの機能を追加し、都内4店舗で顧客のスマホで会計ができるようになっています。2018年11月26日からは決済方法に「LINE Pay」が追加され、クレジットカードの事前登録も可能になりました。

ローソンは2018年度内に大都市圏を中心とした100店舗にローソンスマホペイを導入する予定であることを発表しています。レジに並ばなくても商品が購入できるローソンが今後続々と登場する見込みです。

<参考>
ローソン ニュースリリース:アプリを利用したローソンスマホペイ導入店舗拡大

<関連記事>
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まとめ

日本は少子高齢化による人口減少で経済の衰退が懸念されており、業種によっては既に深刻な人手不足が問題になっています。会計の無人化、ひいては無人店舗化がこの問題の解決に一役買うことは間違いないでしょう。しかし人手不足は大企業だけの問題ではありません。中小零細企業でも人手不足は深刻です。資金力が乏しい企業でも導入できる低コストのプロダクトが求められます。

中国・深センでは徹底的に無駄を排除し、「深セン速度」と呼ばれる驚異的なスピード感で進化し続けています。日本が海外に後れを取らないためには、深センのスピード感を学ぶべきなのかもしれません。

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