【キャッシュレス・消費者還元事業】店舗が補助を受ける資格と申請の流れを解説

いよいよ今年10月に差し迫った消費税率引き上げですが、それに伴ってキャッシュレス・消費者還元事業(ポイント還元事業)が、9カ月間の期限付きで実施されます。そこで中小・小規模事業者を対象にキャッシュレスの導入支援がなされます。具体的には決済端末や、決済手数料が補助を受けるわけですが、ここで注意したいのは対象となる事業者の「定義」です。店舗の事業や取引内容によっては、補助の対象外となる場合も存在するからです。

とはいえ、店舗経営者としては「うちのお店でお会計をすると、ポイント還元になりますよ」というアピールができるの?という点に尽きると思います。そこで今回は店舗が登録するための申請資格と、店舗が補助を受けるまでの流れについて解説していきたいと思います。

店舗の資格や条件

補助の対象店舗となるには、一定の資格や条件が存在します。ここでは対象となる「中小・小規模事業者」の定義や、対象外となってしまう事業・取引などをみていきたいと思います。

対象になる「中小・小規模事業者」とは

補助の対象は、原則として中小企業基本法上の中小企業等とされています。厳密には以下の表の通りとなります。

業種 資本金の額または出資の総額 常時使用する従業員の数
製造業その他 3億円以下 300人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
小売業 5,000万円以下 50人以下

対象外もあるので注意

上記の中小・小規模事業の定義に当てはまっていたとしても、補助の対象外となる場合も存在します。それではどんな場合になると対象外となってしまうのでしょうか。ここでは対象外となってしまうケースを見ていきたいと思います。

過小資本企業

中小・小規模事業者の定義に該当する場合であっても、登録申請時点において、確定している(申告済みの)直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える中小・小規模事業者は補助の対象外となってしまいます。

対象外となる事業

以下の事業者は、補助の対象外となるので注意が必要です。

・国、地方公共団体、公共法人。
・金融商品取引業者、金融機関、信用協同組合、信用保証協会、信託会社、保険会社、生命保険会社、損害保険会社、仮想通貨交換業者。
・風営法上の風俗営業(※一部例外(注)を除く)等。
(注)①旅館業法上の許可を受け旅館業を営む事業者、②食品衛生法上の許可を受け、生活衛生同業組合の組合員であり、料金の明示、明細の交付など会計処理を的確に行うことについて組合の指導を受けた旨の確認を得て飲食店を営む事業者。
・保険医療機関、保険薬局、介護サービス事業者、社会福祉事業、更生保護事業を行う事業者。
・学校、専修学校等。
・暴対法上の暴力団等に関係する事業者。
・宗教法人。
・保税売店。
・法人格のない任意団体。
・その他、本事業の目的・趣旨から適切でないと経済産業省及び補助金事務局が判断する者。

対象外となる取引

以下の取引の場合は、補助の対象外となります。

・有価証券等、郵便切手類、印紙、証紙、物品切手等(商品券、プリペイドカード等)。
・自動車(新車・中古車)の販売。
・新築住宅の販売。
・当せん金付証票(宝くじ)等の公営ギャンブル。
・収納代行サービス、代金引換サービスに対する支払い。
・給与、賃金、寄付金等。
・その他、本事業の目的・趣旨から適切でないと経済産業省及び補助金事務局が判断するもの。

フランチャイズの場合は?

フランチャイズチェーン・ガソリンスタンド等に関しては、中小・小規模事業者に該当する加盟店についてのみ、国からポイント還元の原資(2%分)について補助がなされるとしています。ただし、端末費用及び加盟店手数料の補助はありません。この点には注意が必要です。

店舗が補助を受けるまでの流れ

補助を受けるまでの登録の流れはどのようになるのでしょうか。簡単に解説します。

1. まずは店舗が上記の条件に照らし合わせて、キャッシュレス・消費者還元事業の対象となり得るかを確認しましょう。

2. 対象店舗に当てはまるならば、店舗の現在のキャッシュレス決済対応状況を確認します。

3. もし、今使っている決済手段で継続利用して参加したいという場合は、現在契約している決済事業者が登録しているかを確認します。

4. 新たに導入したい、プランを見直したいという場合は、公表されているプランから、店舗に合った決済事業者を選び連絡します。

5. キャッシュレス・消費者還元事業の登録は『決済事業者』が代行申請します。店舗には登録業務は発生しないとだけ覚えておきましょう。

【注意】すでに複数のクレジットカード会社と契約している場合

キャッシュレス・消費者還元事業事務局より、同一国際ブランドで複数のクレジットカード会社と加盟店契約している場合、原則、全てのクレジットカード会社に連絡し加盟店登録を行うよう注意喚起が行われています。対象となっているクレジットカードで、消費者還元ができない場合があるということなので、2社以上とクレジットカード加盟店契約を行っている場合は、各社へ連絡をしそれぞれで加盟店登録を行うようにしましょう!

加盟店の手続き完了はできるだけ早めに!

※2019年9月6日、経済産業省より下記のアナウンスがありました。
キャッシュレス・ポイント還元事業について、9月2日時点で審査を通過した加盟店数は約28万件です。9月5日時点の加盟店登録申請数は約58万件であり、9月6日までの申請のうち、決済事業者から不備なく必要な全ての情報・書類が提出されていれば、10月1日からポイント還元を開始できるよう、審査を進めています。

出展:経済産業省ウェブサイト(該当ページはこちら

9月6日までに決済事業者から必要書類が不備なくて提出されていれば、10月1日からポイント還元を開始できるように進めている、ということでした。
もう過ぎてしまったから間に合わない…と思うかもしれませんが、申請の受付は引き続き行われています。あきらめずに、まずはキャッシュレス決済の導入を進めるようにしましょう。

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まとめ

キャッシュレス・消費者還元事業の補助対象となるには、ある程度の条件があるということがお分かりいただけたかと思います。補助を受ける気でいたら、店舗が補助の対象外だった、なんてことがないように、ここでしっかりと今一度、ご自分の店舗が対象となっていることを確認してから申請をしたいものです。

なお、資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接に100%の株式を保有される中小・小規模事業者は補助の対象外となります。この点にもご注意ください。

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