決済代行会社と手数料の関係は?クレジットカード・電子マネー決済導入時の基礎知識

普段何気なく使っているクレジットカード。手持ちの現金がなくても買い物ができるので、とっても便利ですよね。でも案外その仕組みについては知られていないことがたくさんあると思います。

そこで今回は、店舗の運営者の視点も踏まえつつ、クレジットカードの仕組みについて簡単に解説してみたいと思います。基本的に「カード保有者」「加盟店」「カード会社」「決済代行会社」の4者の関係で成り立っており、それぞれがウィンウィンの関係で利益を共有しています。

「カード保有者」について

まず「カード保有者」から見ていきましょう。カード保有者はカード会社に信用情報を審査してもらい、カードを発行してもらった人です。つまり一般の「クレジットカードを持っている人たち」を指します。

クレジットカードを発行してもらうためには審査を通らなければなりません。審査基準は各カード会社によって異なり、年収や年齢、勤続年数などを厳しく審査する会社もあれば、一定の収入があればいいという会社もあります。またカードの利用限度額もさまざまです。

カード保有者がクレジットカードを使う理由は、何といっても「手持ちの現金がなくても支払える」という気軽さにあると思います。口座引き落とし日にお金さえ入っていればいいので、とっても便利です。またポイントなどを付与するサービスを展開しているカード会社もたくさんあります。商品の購入にクレジットカードを使うだけで、ポイントやマイルがもらえるので、現金で購入するよりもメリットがあります。なおカード保有者が獲得できるポイントなどは、決済金額に応じて店舗が支払う決済手数料から捻出されています。

「加盟店」について

「加盟店」とは「クレジットカードが使えるお店」のことです。加盟店にとってクレジットカード決済を導入するメリットは、来店したお客様が現金を持ち合わせていなくても商品を販売することができ、機会損失を防げる点が最も大きいと思います。これにより特に高額な商品を扱う店舗では売り上げアップが見込まれます。

また、クレジットカード決済を利用することで、現金を管理するための手間やリスクを軽減できるというメリットもあります。現金がお店にあるだけで強盗に襲われる可能性がつきまといますし、銀行にお金を運ぶのも危険です。しかしクレジットカード決済の割合が多くなれば、現金を扱うことが減ります。釣銭の受け渡し時に起こりがちなミスや、従業員の不正も防げます。

現金に比べるとクレジット決済の処理は短時間で済むので、結果的に回転率が上がって顧客満足度のアップにつながりますし、カードが使えない他店との差別化を図る点でも利点があります。

「カード会社」について~イシュアとアクワイアラ~

国際カードブランド

カード会社には2つの大きな役割があります。1つ目はクレジットカードを発行する会社でイシュアと呼ばれます。イシュアはVisaやMasterといった国際カードブランドからライセンスを取得してクレジットカードを発行します。またカード保有者の信用を担保したり、決済後にカード保有者へ代金を請求する業務を担当します。

2つ目は加盟店を管理する会社で、アクワイアラと呼ばれます。アクワイアラは加盟店とクレジット契約を結んでいます。実際に店舗に赴いて店長さんと話をする人は、このアクワイアラの担当者です。イシュアとアクワイアラは別々の会社の場合もあれば、同一の会社が担うケースもあります。

これらの会社は、カード保有者が支払う年会費やカードローン等の手数料で収益を上げています。またクレジットカード決済が利用された場合には、加盟店から決済金額の3~7%程度を手数料として受け取ります。この手数料はもともとアクワイアラと加盟店が交渉によって決めており、水商売などの怪しい業種に高い手数料でクレジットカード決済を導入させて、儲けを掠め取るのがアクワイアラ業務だったとも言えます。しかし最近は手数料を固定して公開している業者も増えています。

カード会社はこれらの収益から国際カードブランドのライセンス料や決済システム利用料(自社システムではない場合)を支払うため、最終的な儲けは手数料のごく一部となります。ちなみにクレジットカードの国際的なブランドは、VISA、MasterCard(マスターカード)、JCB、AmericanExpress(アメックス)、Diners Club(ダイナースクラブ)の5つに加え、中国銀聯(ぎんれん)、Discover(ディスカバー)の7つとされることが増えています。

「決済代行会社」について

決済代行会社は、加盟店がネットショップの場合に活躍する会社です。ネットショップは顧客の利便性を図るため、複数のカード会社と契約を結武必要に迫られます。しかしネットショップ単体で複数のカード会社と契約を結ぶためには煩雑な手続きなどが発生するため、非常に困難です。また高度なセキュリティシステムの構築が必要とされるので、莫大な労力がかかります。

そこで決済代行会社は、ネットショップとカード会社の間に入り、個人情報などを取り扱うために必要なセキュリティシステムを構築し、煩雑なカード会社との手続きを一手に引き受けます。また、口座振替やコンビニ決済、電子マネー決済など、あらゆる決済サービスを提供しており、近年は実店舗決済も展開している業者が増加しているため、カード会社との境目が不明瞭になっています。

※ネットショップの場合、決済手数料以外にも信用情報の照会のために行う通信1回につき、5円~10円程度の「トランザクション手数料」が発生することもあります。

ネットショップにおけるクレジットカード決済の仕組み

<クレジットカード決済の説明図>緑がお金の動き。 10,000円の商品を購入する場合、⑤の利用金額は10,000円となる。カード会社や決済代行会社はたいてい3~5%で店舗と決済手数料の契約を結んでいる。仮に5%とすると④の金額は9,500円。この差額の500円からブランド使用料を支払ったり、利用者にポイントとして還元したりする。

ここではネットショップを例に、「カード保有者」「加盟店」「カード会社(イシュア&アクワイアラ)」「決済代行会社」の4者の関係性と、クレジットカード決済の流れについておさらいします。まずカード保有者がネットショップで買い物をする際に、クレジットカード払いを選択します。ネットショップは、決済代行会社を経由してカード会社に与信(あらかじめそのカード保有者の財力などを信用調査すること)を行います。与信結果は決済代行会社を通してネットショップに送られます。

その後、カード会社は商品代金の請求明細を発行し、指定されたカード保有者の口座から商品代金を引き落とします。決済代行会社はカード会社から商品代金を回収し、決済手数料を差し引いた上で、ネットショップの口座に入金します。

このように決済代行会社はネットショップとカード会社を仲介し、ネットショップの負担を軽減しています。特に小規模店舗は決済代行会社を利用することで、多様なカードブランドに手間なく対応できるようになります。

まとめ

近年は新しいテクノロジーやシステムが進化し、それらを取り巻く環境も変化しています。決済の世界においてもフィンテック企業が台頭し、その仕組みも多様化しています。モバイル決済サービスの中には、クレジットカードと電子マネーに1台の端末で対応できるカードリーダーや、スマホアプリとQRコードによる決済も登場しており、比較的コストを抑えてクレジットカード決済を導入できる環境が整いつつあります。是非この機会にお店のキャッシュレス化を考えてみてはいかがでしょうか。

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