【インタビュー】開発元が見据えている、QRコード®の未来(前編)

こんにちは、ピピッとチョイス編集部です。

PayPayやLINEPayなどのQRコード決済の登場で、今まで以上に私たちの身近になった「QRコード」。さらにQRコードを用いた新しいサービスは、世の中に続々と登場しています。

では、QRコードの開発元は、現状をどう考え、そしてどのような未来を見据えているのでしょうか。

2019年3月5日~8日までの4日間に開催されていた、流通情報システムの総合展示イベント「リテールテックJAPAN 2019」を訪れた際、QRコードの開発元であるデンソーウェーブ様を訪問しました。ご存知の方もいるかと思いますが、元々QRコードというのは、1994年に世界で初めてデンソーウェーブが開発発表した製品です。

そこで今回はデンソーウェーブの田路勝彦事業部長にインタビューをし、現在のソリューションや、今後の取り組みについてお話を伺ってきました。

QRコード・非接触クレカ・電子マネー全てが読み込める、置き型マルチ決済対応定置式スキャナ「RX100」

リテールテックJAPANとは、流通業界向けのソリューションを提供する代表的な企業がブースを出展する、大型の展示会です。デンソーウェーブ様のブース内では、様々なデバイス機器、そしてQRコードを活用したソリューションが立ち並んでいました。

「RX100」は、1台で非接触クレジットカード、QRコード、電子マネーを全て読み取ることが可能なマルチ決済対応定置式スキャナです。デンソーウェーブ製のスキャナは、実は街の至るところで見かけ、私たちも日常的に使っているのですが、このRX100にはスキャナの上に小さな液晶が付いているのが特徴です。

読み取り方法もマルチな「RX100」

※以下インタビュー 青文字がデンソーウェーブ田路様回答

——「RX100」とはどういった製品なのですか?

私たちは、主要な電子マネーのひとつとして非接触のクレジットカードが増えてくるであろうと考えています。そのために非接触のクレジットカードも読み取りができるカードリーダーにする必要があると考えました。

元々、QRコードの開発メーカーとして、QRコードを使ったさまざまなソリューションを展開していましたので、QRコードを読み取るリーダーは得意でした。そして今、QRコードを使った決済や非接触のクレジットカード、そして電子マネー、この3つのサービスをまとめて使うことができる「RX100」という製品を開発しました。

ご存知の方も多いと思いますが、QRコード決済には2種類の方法があります。一つは『お客様のスマホにQRコードを表示して、店舗側がそれを読み込んで支払う』方法、もう一つが『店舗側にQRコードを置いておき、それをお客様のスマホで読みこんで支払う』という方法です。

『RX100』の場合、お客様のスマホに表示されていたり、プリントアウトして持っているQRコードをリーダーにかざして読み取らせることはもちろん、上部についている液晶画面を使って、お店側のQRコードをお客様に向けて表示させて、お客様にQRコードを読みこんでもらうことも可能です。

——RX100についている液晶画面にお店側のQRコードが表示できるのですね。

はい。2種類の決済方法に対して『RX100』が1台あれば、どちらにも簡単に対応することができます。

また中国などでは、店先に支払い用のQRコードが貼ってあるのをよく見かけます。以前、そのQRコードの上に店舗側も気づかないうちに偽物のQRコードが貼られてしまい、利用者は何も知らないまま偽物のQRコードで支払いしたつもりになり、他人に支払い代金が流れてしまうという不正やトラブルが発生していました。しかし液晶画面に表示してしまえば、上に違うQRコードを貼るという不正行為はできなくなります。

——不正防止にも一役買っているということですね。開発するにあたり、工夫されている点などはありますか?

QRコードを読み取るためには、照明を当てる必要があります。しかし照明を当てると、強い乱反射が起こるため、この照明の当て方が非常に重要になっています。ここには沢山のノウハウが詰まっており、よりスムーズなQRコードの読み取りを可能にしています。

——読み取る技術と精度が高いのですね。反射を考えているからこそ、内部が変わった形をしているのですか。

そうですね。この特徴的な内部デザインは、細かい計算のもと作られています。

開発元だからこそ提供できる”顔認証QRコード”

そもそも、QRコードの生成自体は、私たちでも簡単にできます。

例えば、デンソーウェーブ公式webサイトとして、QRコードメーカーを公開しています。QRコード内に埋め込みたい情報を入れ、「QRコード作成」のボタンを押すだけでQRコードが出来上がります。

こうして誰でも簡単にできるのですが、デンソーウェーブではさらに”進化したQRコード”、そしてそれらを使ったソリューションを開発・提供しています。

その1つとして、顔認証とQRコードを組み合わせた勤怠システムが展示されていました。私たちも実際に体験させていただきました。

方法としては、あらかじめ自分の顔データを認識させ、QRコード化して社員証として持っておきます。例えば出勤時にQRコードを勤怠システムにかざすと、勤怠システム上のカメラが自分の顔をとらえ、QRコードとカメラがとらえた顔データが一致していると、無事に出勤打刻が完了となります。

管理コストやセキュリティ面に配慮されている

——どうして顔認証データをQRコードに組み合わせようと思ったのですか?

通常、顔認証を行う際は、サーバに個人の顔をデータ化し、全ての情報をとっておく必要があるため、事業者側からすると非常にリスクもあり怖いものがあります。

万が一その情報が流出してしまうと、お客様にもご迷惑がかかりますし、何より企業のサーバに自分の顔データが保管されていることを不安に感じる人もいると思います。

またこうした個人データを管理するとなると、管理工数もかかるうえコストもかかります。その点、QRコードと組み合わせたこの顔認証システムの場合、サーバは必要なく自身で自分の顔データを管理している形になります。

——顔データをサーバに保存することがなくなるので、不安も減りますね。顔認証QRコードを使った他の活用事例などもありますか?

活用例として、九州の鹿児島銀行様と実証試験を行いました。銀行ではお金を扱うのはもちろん、さまざまな手続きのために書類を記載したり、実印を持っていったりすることも多いですよね。誰もが一度は経験があるかと思いますが、時間を作って銀行に行ったにも関わらず、書類を書き終わって手続きをしようと思ったら印鑑を忘れてしまい、また別の日に行かなくてはいけないということがあると思います。

こうした手間を省くため、印鑑の部分を生体認証にすることで、ハンコレスで手続きができるようになります。ただし先程お伝えしたように、全てのお客様のデータをサーバで管理するのは難しく、またお客様のなかには、顔データをサーバに保管しておくことに抵抗感を示されるお客様もいらっしゃいます。

そこで契約時などに、顔データをQRコード化して、このQRコードを通帳に貼りつけてもらいます。銀行で手続きをする際は、通帳を持っていくことは多いかと思いますので、窓口で通帳に貼ったQRコードを読み込ませると、印鑑不要で本人認証を終わらせることができます。

——それは、とても画期的です。顔をQRコード化するというのは、どのようにされているのですか?

顔の特徴点を読んでいます。顔全部を読み取ろうとすると、とても時間がかかってしまうので、鼻の位置や目の位置といった特徴を読み取り、それを数値化しています。こういった情報が、ちょうどQRコードに入るぐらいの情報量になるので、QRコードに組み込むシステムが可能となっています。

——ということは、先ほどのデモ機で一瞬だけ勤怠打刻画面に自分の顔が表示されたのですが、その一瞬でQRコードに入っている「特徴点」と一致しているか、というのを捉えているのですね。

はい、一瞬で捉えています。

実際に体験した際に、認証画面の写真を撮らせていただこうとしたのですが、顔認証があまりにも早く、完了画面の写真しか撮ることができませんでした。体感的に1秒も満たない速さです。これならたくさんの従業員の方がいらっしゃっても、あっという間に打刻が終わるだろうと感じられました。

現在は実証実験を終えており、導入可能な段階になっているそうです。

インタビュー後編では、ますます進化するQRコードについてお伺いします。

インタビュー後編へつづく

※QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です。

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