「ローソン銀行」はじまる!コンビニ大手のローソンがキャッシュレス決済に力を入れるワケとは

2018年10月15日、コンビニ大手ローソンがローソン銀行を開業しました。当面は提携する金融機関を増やし、ATMの機能を拡大しながら預金口座とインターネットバンキングを提供します。2019年1月頃には独自のクレジットカードを発行する方針です。

ローソンは2001年にローソン・エイティエム・ネットワークス(LANs)を設立し、ローソン各店に共同ATMを設置するサービスを展開してきました。銀行業への参入にあたっては、LANsのATMを引き継ぐ形で全国展開を図ります。

小売業の銀行設立は2001年のセブン銀行(当時のアイワイバンク銀行)、2007年のイオン銀行に続く3例目です。キャッシュレス化が叫ばれる中、現金をメインに扱う銀行事業にローソンが参入することについて、新聞などのメディアでは疑問を呈する意見も見られます。今回の参入には、一体どのような意図があるのでしょうか。

ローソンが銀行を始める理由

2018年9月10日に開かれたローソン銀行の事業方針説明会で、ローソン銀行の代表取締役を務める山下 雅史社長は「これから開発しようとしているスマートフォンによる支払いやクレジットカードなどを、ローソン銀行の口座に結びつけていく」というビジョンを発表しています。

また地方銀行との連携を積極的に進める方針も表明しています。日銀がマイナス金利を導入したことで、地方銀行の業務純益は導入前より20%以上減っており、経営の合理化が急務です。地銀のATMをローソン銀行のATMに置き換えたり、ローソンの店舗の一部を提携する金融機関の窓口として利用することで、地銀の業務を肩代わりしながら地域経済の活性化に取り組みます。

開業記念キャンペンもスタート!

なおローソン銀行は2018年10月15日~30日までの間、開業を記念して毎日15時~21時にATMを利用した人に、からあげくんの半額クーポンを配布しています。またtwitter上でもフォロー&リツイートキャンペーンを実施し、認知度の向上に努めています。

<参考>
一般社団法人 全国地方銀行協会:地方銀行の決算の状況 時系列データ

キャッシュレス化やセルフレジ開発にも積極的なローソン

ローソンでは他に例を見ないほど、多様な決済手段が用意されています。クレジットカードや電子マネーはもちろん、最近ではスマホアプリで支払いができるコード決済をいち早く導入しており、中国人向けの「支付宝(Alipay)」のほか、日本人向けには「LINE Pay」「楽天ペイ」「d払い」「Origami Pay」が使えます。決済手段がこれほど豊富なコンビニは他に見当たりません。

ローソンはパナソニックと共同でRFIDタグを利用したレジロボの開発をしたり、ローソン公式アプリにスマホ決済機能を追加したりと、最先端のテクノロジーを取り入れることにも積極的です。さまざまな技術を取り入れながら、人手不足の解消やフードロスの改善を目指しています。

銀行免許の取得で広がる可能性

ローソン銀行の開業にあたっては、新たなキャッシュレス決済サービスや買い物のお釣りを預金できるサービスなども開発する予定としています。ローソン銀行の口座と既存のローソン公式アプリを紐づけることで、決済だけでなく個人間送金も行える機能も検討されている模様です。

銀行業の免許があれば、個人間送金にまつわる法的な制約に右往左往することもありません。金融と小売、それぞれの強みを融合させることで、今後新たなサービスが登場するではないでしょうか。

<関連記事>
海外での事例から推し量る日本の個人間送金サービスの伸びしろ

まとめ

ローソンはコンビニATMの設置・運営から銀行業へ舵を切りました。日本のキャッシュレス化には時間がかかるという見通しのもと、当面は空港や駅などにもATMを設置して数を増やしつつ、提携銀行からの手数料収入を主な収益源とする考えです。

しかし従来型のビジネスモデルでは、セブン銀行やイオン銀行に対抗するのは難しいはずです。いずれ人々が思いもよらないような次世代銀行の姿を提示し、金融業界に新しい風を吹かせるのではないでしょうか。

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