個人事業主なら絶対に知っておきたい青色申告のメリット

こんにちは、ピピッとチョイス編集部です。皆さんの中には「将来はカフェを開きたい」とか「いずれアロマ教室を開きたい」といった夢をお持ちの方も多いのではないでしょうか。その夢を実現するために資金を貯めていたり、資格の勉強をしている人もいらっしゃることでしょう。

個人事業主として事業を始めるにあたっては、いろいろな知識が必要です。今回は確定申告での優遇が受けられる「青色申告」についてご紹介します。

日本の税の仕組み

日本では所得に応じて課税される“所得税”の納付が義務づけられています。“所得税”とは個人の所得にかけられる税のことです。(企業・団体といった法人に課せられる税は“法人税”と言います。)所得税法では、所得税の納税義務者を「居住者」「非居住者」「内国法人」「外国法人」の四つのグループに分け、それぞれの納税義務を定めています。多くの納税義務者は「居住者」の区分に入ります。

納税額は申告ベースになっていて、各自が1年間に得た所得額をまとめ、税額まで自分で算出した上で、翌年の2月16日~3月15日の間に国へ申告しなければなりません。これが「確定申告」です。「確定申告」を行うためには1年間の収入額や必要経費をきちんと記録し、申告に必要となる書類を保管しておかなければなりません。なお期限に間に合わなかったとしても、申告自体は受け付けてもらえます。

会社員が確定申告をしない理由

会社勤めをしている人の多くは「年末調整」を受けるため、「確定申告」は不要です。給与所得者は毎月の給料から概算の所得税が天引きされており、会社がまとめて納税しています。必要書類を提出すれば、会社が1年間の所得や個人の生活事情と照らし合わせた上で所得税額を再計算し、過不足額を調整します。これが「年末調整」です。ただし、会社勤めでも給与所得が2000万円以上ある場合や、副業で20万円以上の収入がある場合には確定申告が必要です。

ちなみに、医療費が年間10万円を超えた場合やふるさと納税を利用した場合には、個人で確定申告を行うことで税金が還付されます。これを「還付申告」と言います。「還付申告」を目的とする確定申告は、翌年1月4日(税務署開庁日)から受け付けてもらえます。

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確定申告の種類

所得税の申告方法には、「白色申告」と「青色申告」との2種類があり、通常は「白色申告」を行います。不動産所得や事業所得、山林所得がある人は、所定の手続きをすることで「青色申告」を行うことができます。

「青色申告」は「白色申告」に比べると、やや専門性の高い複式簿記による記帳が必要です。しかし「白色申告」よりも高額の所得控除が受けられるなどの特典があります。なお2014年1月からは事業所所得などがある白色申告者にも記帳と帳簿等の保存が義務化されたため、従来に比べると白色申告を選択するメリットは少なくなっています。

青色申告の手続き

青色申告を希望する人は、その年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません。ただし、その年の1月16日以後に新規に業務を開始した場合は、業務を開始した日から2か月以内に提出すればOKです。なお、相続によって業務を承継した場合にも申請書の提出が必要になります。

複式簿記とは?

簿記とは一定のルールに基づいた帳簿の付け方のことです。会社や事業の活動を数値に置き換えることで、お金や物の出入りが把握しやすくなります。企業が作成する決算書は帳簿のデータに基づいて作成されるため、正確な記帳が必要です。

簿記には「単式簿記」と「複式簿記」があります。「単式簿記」は基本的には収支のみを帳簿に付けるシンプルな方法です。「複式簿記」は取引の種類を資産・負債・純資産・収益・費用のグループに仕訳し、「現金がいくら減ったのか」「収益がどれだけ出たのか」といった財政の状態を見える化します。なお、簿記検定なでは「複式簿記」のスキルが試されます。

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青色申告のメリット

青色申告にはいくつかの特典があります。ここでは主要な特典について説明します。

(1)最大65万円の「青色申告特別控除」

青色申告特別控除は複式簿記による記帳に基づいて確定申告をすることで、事業の儲けから65万円を無条件で差し引ける、節税効果の高い特典です。なお、確定申告の際には決算書(貸借対照表および損益計算書)を添付します。ちなみに複式簿記による申告ができない場合でも、10万円の控除を受けることは可能です。「白色申告」の場合は利益に対する控除がないため、青色申告に比べると税金の納付額が高くなります。

(2)家族への給与を経費にできる「青色事業専従者給与」

家族で事業を行っている場合、原則として家族に払う給料などは経費として認められません。しかし青色申告の申請をしていれば経費としての申告が可能で、上限もありません。ただし、その業務を専業として行っている等の条件があります。なお白色申告にも「専従者控除」がありますが、最大86万円と定められています。

(3)貸倒れによる損失も経費として認められる「貸倒引当金」

取引先の倒産などによって、売掛金や受取手形の回収できなくなることを“貸倒れ”と言います。「貸倒引当金」は、貸倒れによる損失の可能性があるお金のことです。貸金合計額の5.5%以下であれば、必要経費として認められます。

(4)年度を越えて赤字分を相殺できる「純損失の繰越しと繰戻し」

青色申告の場合、事業所得などに赤字があっても、その損失額を翌年からの3年間に発生した事業黒字と相殺することが可能です。また前年に赤字で申告している場合、その年の利益を前年の赤字にさかのぼって充当することができます。

例えば200万円の赤字があった翌年に150万円の黒字が出た場合、課税対象となるのは-50万円(赤字扱い)で税金は0円です。さらに翌年も150万円の黒字となった場合、前年の―50万円が相殺されるので、課税対象は100万円となります。(ただし、赤字が発生した年度について期限内に青色申告していることや、損失が発生した年度の翌年以降、連続して申告していること​などの条件がある点には注意しましょう。)

<参考>
国税庁ホームページ:青色申告制度

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会計ソフトの有用性

白色申告であっても記帳・帳簿等の保存が義務づけられたことにより、会計ソフトへの関心も高まっています。会計ソフトは難解な簿記の知識がなくても、簡単に帳簿がつけられるように設計されたアプリケーションです。特に最近はクラウド型が人気で、スマホアプリだけで確定申告の書類が作成できるものまで登場しています。

銀行口座やクレジットカードだけでなく、店舗のPOSレジやカード決済システムなどと連携し、出入金情報を自動で取り込んだり、領収書をスマホのカメラで撮影して管理できたり、入力の手間が省ける工夫もいっぱいです。クラウド型は自動でアップデートが行われ、パソコンやスマホからいつでもどこでもアクセスできるので、ちょっとしたスキマ時間に経理事務を済ませることができます。

会計ソフトを利用すれば、帳簿をつける事務負担を軽減できるだけでなく、確定申告の書類作成の際にも役立ちます。また必要な情報を会計ソフトに集約しておくことで、税理士や会計士といった専門家のサポートもスムーズに受けられるようになります。

おすすめのクラウド会計ソフト

主要なクラウド会計ソフトとしては「freee」「MFクラウド」「やよいの青色申告オンライン」が挙げられます。それぞれに特色があるので、欲しい機能や価格などを見比べて選択すると良いでしょう。

freee

クラウド会計ソフト「freee」には、個人向けプランと法人向けプランがあります。個人事業主の場合は個人向けプランを利用しましょう。個人向けプランには「スターター」「スタンダード」「プレミアム」の3つがあり、金額が上がるにつれて利用できる機能が増えます。30日間無料で試すことができ、期間内であればプランの切換えが可能です。

「freee」は事業主向けのクレジットカード「freeeカード」も発行しており、会計ソフトとの連携はもちろん、各種優待が充実しています。「freee」を利用するのであれば、「freeeカード」を併用することでさらに利便性が高まります。

<関連記事>
Freeeが発行するクレジットカードが個人事業主にもたらす価値

MFクラウド

家計簿アプリ「マネーフォワード」などでも知られるMFクラウドは、個人事業主向けの確定申告ソフト「MFクラウド確定申告」を展開しています。「フリープラン」「ベーシックプラン」「あんしん電話サポート付きベーシックプラン」の3つがあります。

「フリープラン」は無料で使うことができますが、毎月の仕訳件数は15件に限られているため、件数が多い場合は月額800円の「ベーシックプラン」を選ぶと良いでしょう。また、手厚いサポートが必要な場合は年17,800円の「あんしん電話サポート付きベーシックプラン」が良いと思います。いずれのプランも30日間無料で試すことができます。

やよいの青色申告オンライン

会計ソフトの老舗としても有名な弥生は、個人事業主向けに「やよいの青色申告オンライン」を提供しています。(「白色申告オンライン」もあります。)年額8,640円の「セルフプラン」とサポート機能が追加された年額12,960円の「ベーシックプラン」があり、入力などの基本機能が2ヶ月無料で試せる「無料体験版」もあります。

「やよいの青色申告オンライン」は年払いのプランしかないためまとまった出費にはなりますが、月額に換算すると比較的安価に会計ソフトが利用できるので、コストが気になる方にはおすすめです。今ならキャンペーン中のため、一定の条件を満たせば「セルフプラン」は初年度無料、「ベーシックプラン」は初年度6,480円で利用できます。キャンペーンは2018年3月15日(木)までなので、お申し込みはお早めに!

まとめ

毎年、確定申告の受付期間が近づくと、税務署や税理士会が無料で確定申告の相談会を開催しています。また全国の青色申告会に加入すれば、個別相談が利用できたり無料の経営セミナーに参加できたりするメリットもあります。そういったサービスも賢く利用して、自分で確定申告をしながら会計の知識を深めてみてはいかがでしょうか。

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