【メーカー別比較】電子マネーも読み取り可能なクレジットカード決済端末を紹介

みなさん、こんにちは。ピピッとチョイス編集部です。お店にクレジットカード決済や電子マネー決済を導入する際には、通常1~3万円、電子マネーとクレジットカードの両方に対応していれば約5万円~の決済端末を購入する必要があります。

店舗を運営している方なら、クレジットカードの会社から「今なら最新の端末に無料で切り替えができますよ」とか「手数料に自信あります!」なんて営業をかけられることも多いのではないでしょうか。そんな時の判断材料として、クレジットカードや電子マネーの決済の仕組みと、決済端末メーカーについて説明したいと思います。

クレジットカードや電子マネーの決済の仕組み

決済端末メーカー比較

クレジットカードと電子マネーの決済の仕組みは、どちらも同じようなものです。店舗は一般的に決済代行業者と契約を結びます。決済代行業者は各種カードブランドの運営会社と提携しており、店舗とブランドの橋渡しをしています。

店舗はカード払いを希望するお客様のカード情報を、いわゆる決済代行会社経由でカード運営会社に送ります。このとき、クレジットカードの場合は「オーソリ」と呼ばれる確認を行います。これはお客様のカード与信枠に購入代金分の空きがあるかどうかを調べ、空きがあればその金額分を決済用に確保する作業です。電子マネーの場合はプリペイド(前払い)方式が多く、その場で代金を差し引くため、カードのID情報を取得する程度の簡単な処理が行われます。

決済代行会社が行っている業務とは?

ここで気になるのは、「決済代行会社が何をしているのか」ではないでしょうか。決済代行会社は加盟店の拡大活動のほか、店舗が問題なく決済を行うためのさまざまなサポートをしています。ちなみにお店にやって来る営業担当者は、この決済代行会社もしくはその代理店の人だと思います。

加盟店サーバー管理業務等

・与信照会用サーバーの管理・運用
・電子マネー事業者より提供されるセキュリティ鍵などのデータ管理
・決済端末の設定および保守、サポート業務
・各端末のオンライン監視
・POSレジとの接続管理
・決済端末用のソフトウェアのカスタマイズ

その他

・加盟店の拡大業務
・審査、取次ぎ業務(カードブランドや電子マネー事業者への店舗情報の提供)
・決済手数料調整業務(決済手数料の取り決めや交渉など)
・支払い管理等

一部の決済代行会社では、決済処理サーバーに関する業務を外部のシステム会社などに委託している場合も多いです。

決済端末のメーカーについて

各種カード決済を可能にする決済端末には、CAT端末や信用照会端末、CCT端末、オーソリ端末…など呼び方が様々あります。どんなメーカーが製造していて、どういった運用のされ方をしているのでしょうか?

メーカーについては、「Panasonic(パナソニック、旧松下通信工業)」「NECインフロンティア」「東芝テック」「JR東日本メカトロニクス(JREM)」の4社が国内シェアを独占している状態です。ほかには「日立オムロンターミナルソリューションズ」なども製造しています。スマートフォンと連携するサービスを含めると、海外のメーカーなども数多く存在します。このうち、クレジットカードと電子マネー、それぞれの読み取り機能を兼ね備えた、いわゆる「マルチリーダー端末」を製造している主要な国内メーカーは、「Panasonic」「NECインフロンティア」「東芝テック」「JR東日本メカトロニクス」「IIS」の5社のようです。

メーカーによって違いがあるとすれば、クレジットカードの読み取り方式です。磁気コードなのか、ICチップなのか、暗証番号を署名代わりに使えるかどうか、認証サーバーとの通信方式はどうなっているか…といった点で規格が分かれています。古い規格を使っている店舗に対しては、決済代行会社の手で新規格の製品に入れ替えが進んでいます。大手コンビニチェーンなどでは、メーカーと共同で開発したマルチリーダー一体型のPOSレジで運用を行っています。

SuicaでおなじみJR東日本の100%子会社「JR東日本メカトロニクス」

JR東日本メカトロニクス

JR東日本メカトロニクス(JREM)はJR東日本の100%子会社であり、JRの改札機器やSuica関連のシステムを開発しているメーカーです。駅構内に設置してある自動販売機は電子マネーで購入できるようになっているものがほとんどですが、読み取り機器の部分に関しては、ほぼJREMの製品が使われているはずです。

クレジットカードと電子マネーに両方対応した決済端末の中で、恐らく最も知名度の高い「J-Mups(ジェイマップス)」の端末を製造しているのもこのJREMです。運営は三菱UFJニコスとJREMの共同運営、開発はNECプラットフォームズとJREMの共同開発という、かなり大掛かりなシステムです。ちなみにJ-Mupsはサーバーとの通信に光回線を推奨していることから、比較的データの通信量が多いと思われます。POSレジメーカーもJ-Mupsに標準対応した製品を多く取り扱っており、事実上、業界のスタンダード規格と言えるのではないでしょうか。

「J-Mups(ジェイマップス)」

「J-Mups(ジェイマップス)」(画像出典:公式ホームページより)

<参考>
JREMの製品ホームページ

POSとの連動が強みの「東芝テック」

東芝テック

POSレジ最大手の東芝テックの決済端末は、同社のPOSレジと連携ができる拡張性の高い製品構成が特徴です。POSレジと連携することで、レジに入力した合計金額を端末に打ち直す手間がなく、ヒューマンエラーの防止につながります。

クラウド型電子マネー機能搭載の「CT-4100シリーズ」

クラウド型電子マネー機能搭載の「CT-4100シリーズ」(画像出典:東芝テック公式HPより)

<参考>
東芝テックの製品ホームページ

完全モバイル対応(予定)の製品で巻き返しを狙う「パナソニックシステムネットワークス」

パナソニックシステムネットワークス

現在のパナソニックの主力製品は、クレジットカード・電子マネー・PINコード入力の3つをコンパクトにまとめた「PINPAD一体型ICカードリーダーライタ JT-R400CR JT-R230CR」です。スペースを取らないのでカウンターを有効活用できます。

さらに、レシートプリンタと3G通信、クレジットICチップ読み取り、非接触電子マネー読み取り、カメラによるバーコード・QRコードスキャンなどの機能が小さな筐体に詰まった「C522」シリーズの発売も予定しており、屋外販売などをターゲットにした意欲的な製品も開発しています。

プリンタ・通信一体のオールインワン型 モバイル決済端末機「C522シリーズ」

プリンタ・通信一体のオールインワン型 モバイル決済端末機「C52Xシリーズ」(画像出典:公式ホームページより)

<参考>
パナソニックシステムネットワークスの製品ホームページ

電子辞書でおなじみのセンコーインスツル子会社の「SIIデータサービス」

IISデータサービス

SIIデータサービスは電子辞書のメーカーとして有名です。こちらもクレジットカードと電子マネー両対応の決済端末を製造していますが、クレジットカード読み取り部はPOS側で、電子マネー読み取り部は周辺機器というスタイルです。業界ではある程度有名なクレジットカード・電子マネー決済処理サーバーのASPシステム「CREPiCO(クレピコ)」も、2012年から提供しています。

SIIデータサービスは、もともと携帯電話回線を活用したタクシーメーター連動式クレジットカード決済端末で大きなシェアを持っていたメーカーです。現在は電子マネーの普及に向けて、POS連動型の電子マネー決済端末も製造しています。大手カフェチェーンのPRONT(プロント)やマクドナルドに設置してある電子マネー決済端末もSIIの製品です。

AT-8200

街中で見かけることも多いSIIデータサービスの「AT-8200」

<参考>
ISSデータサービスの製品ホームページ

ビットワレット(現 楽天Edy)に出資する「NECプラットフォームズ」

NECプラットフォームズ

「NECプラットフォームズ」では、クレジットカードと電子マネーの両方に対応した製品は提供していません。しかし店舗で目にする機会が多いので紹介したいと思います。

NECはEdyのサービス事業者Edyに出資を行うなど、電子マネーへの対応に比較的積極的なメーカーです。ローソンやデイリーヤマザキのPOSレジに組み込まれている電子マネー端末はNEC製なので、目にする機会も多いと思います。また、マルチサービス ターミナルとして、スタンドアロンタイプのカラー液晶付き端末「マルチサービスターミナル」のような、特徴的な製品もラインナップしています。

スタンドアロンタイプのカラー液晶付き端末「マルチサービスターミナル」

スタンドアロンタイプのカラー液晶付き端末「マルチサービスターミナル」(画像出典:NECプラットフォームズ公式ホームページより)

<参考>
NECプラットフォームズ製品ホームページ

全国のauショップ約2,500店舗に導入される「三栄電機株式会社」

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三栄電機は主にレシートプリンターを開発・販売しているメーカーです。レジ端末と接続するレシートプリンターから自動券売機などに組み込むタイプまで取り扱っており、クレジットカード・電子マネーの決済端末も開発しています。Bluetooth接続が可能で、クレジットカードはもちろんFelicaとType A/B(EMV Contactless)にも対応している拡張性の高いポータブル端末です。全国のauショップへの導入も決定しており、三菱UFJニコスが提供するJ-Mupsの決済システムを利用するとのことです。

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クレジットカードや電子マネーに対応可能なモバイル型決済端末「BluePad-50」。auショップでの場合、この端末は三菱UFJニコスとJR東日本メカトロニクス株式会社が提供するクラウド型マルチ決済システム「J-Mups」に接続することで決済を行う。

<参考>
三栄電機株式会社
KDDIグループニュースリリース「電子マネーに対応したモバイル型決済端末を全国のauショップへ導入

まとめ

電子マネー決済のみであれば、決済のたびに決済代行会社が管理しているオーソリゼーションサーバーと通信をしなくても決済端末側でID認証ができます。そのため、NTTdocomoのFOMA回線やKDDIの3G回線など、少し不安定な回線で事足ります。

しかしクレジットカードと電子マネー決済が一体化した決済端末の場合は、やり取りする情報量が多いため、光回線などの安定した通信環境が必要です。当然のことながら、この回線使用料もランニングコストになりますので、導入の際には確認しておきましょう。